法は王も含めて万人に平等に適用される点に、ポイントがあります。
強者も弱者も法の下に平等である。
では、
善でも、法が禁止している・認めていない場合
悪でも、法が推奨・認めている場合
目の前の人が死にそうなのに、苦しんでいるのに、悲しんでいるのに、もっと輝けるのに、法があるからと言って見捨てていいのか?
にどう対応するか?
法も、社会の変化に乗り遅れ、役に立たなくなることがあります。(もともと碌でもない法というのもありますしね)
そこで必要なのが愛です。愛は、目の前の個別の事柄に対して強いエネルギーをもたらします。このエネルギーがあるからこそ、法を正しく乗り越えていけるのだと思っています。
では愛だけで良いかと言うと、全て個別でやっていると、あまりにも効果・効率が落ちる。先行きも見えなくなる。「愛」が独善に陥るときもある。
だから法が必要となる。そんな理解が「法と愛」です。
これが、グルグル回りながら、文明社会の成長を足元で支えていると思います。
この法と愛を描いた物語が、ヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』だと思っています。ジャンバルジャンが愛の象徴として、ジャベールが法の象徴です。それぞれの信念に基づきながら行動していく姿と、衝突が描かれています。